1.先方の言い値の1 /3以下の値段で買える。
何か品物を興味深く見ていると売り子さんはショーウインドーから品物を取り出して、商品がいかに素晴らしいものか説明して、本来の売値は○○○元だが特別に20%引きの○○○元にしますよ、と計算機を持ち出してきます
。「高いなあ」
很貴(ヘングイ) と言うと30%引きくらいまで下げてきます。
ここで半額にするなら買うと言うと、相手はそれは出来ない、押し問答のあげく最終的にオーケーということになります。
買ったほうは半額に値切ったと満足しますが、これでも店側は充分すぎるくらい利益を得ているのです。
実例ですが、団体でみやげもの屋に買い物に連れて行かれた(?)時のことです。
中で知り合いがアクセサリーの値段交渉を始めました。
値札の値段は1500元(約24000円)です。それが1000元まで下がってきました。
知り合いが日本円で5000円(約300元)くらいなら買ってもよいというので、私が最終的にはぎりぎりオーケーになるとみたので、その値段(1500元の20%、つまり80%引き)でその人に再交渉させました。
先方は700元が最終値、それ以下なら売らないということで、目の前にあった品物を近くの棚の上に乗せて(元のショーウインドーに戻したのではありません)、他の客の相手をし始めました。
こちらが店を出る素振りを見せると、値段交渉を傍で見ていた責任者らしき人が追いかけて来て、300元オーケーということになりました。
いったい原価はどうなっているのだろう?、店の売り子さんは何百種類もある商品の原価をどのようにして覚えているのだろうかという疑問が思われませんか?
値札に暗号で原価を書いてある? そうではありません。
原価に何倍かを掛けて数字を値札にしているのです。
たとえば原価300元の商品なら5倍して1500元の値札表示してあるのです。
でも5倍の数字なら原価の計算にいちいち5で割るのは少し面倒ですね、それに上の実例でもお分かりのように1500元の商品が5倍掛けなら原価は300元となってしまって利益はでません。
5倍ではなく、もっとわかりやすい○倍(○○倍といったほうが正確かも)を原価に掛けて表示価格にしているのです。
賢明な方ならもうお分かりになったはずです。
これなら原価もすぐ分かるし、値札1500元の商品が300元で売って利益がでるわけです。
この原価に○○倍は掛け軸、アクセサリー、工芸品等はまず間違いないです。
ただ原価が推測できるからといってあまりにも無茶苦茶な値切りは問題です。
店側にも当然経費が相当必要ですし、みやげもの屋に連れて行って何とか利益をだしている現地の旅行会社にリベートを支払わなくてはいけないですから。